昇級機会に恵まれず、労働環境も大変なため転職をする看護師も多い

厚生労働省が医療を含む全産業を対象に行っている「賃金構造基本統計調査」のデータによると、看護師の月額平均給与は32万6900円、平均年収は約470万円(賞与込み)となっています。

夜勤などの労働負担が問題

この数字を病院で働いている他の医療職と比較した場合、平均年収が1000万を越えている医師を除けば、薬剤師、診療放射線技師に次いで高い数字となっています。

看護師のなかでも資格が異なる准看護師、看護補助者では給与に差があります。また病院の種類によっても給与の差があり、公立病院が最も高くなっています。

病院職員の中で最も多い看護師は、人件費全体の約4割を占めており、給与も高めに設定されていますが、薬剤師、診療放射線技師、臨床検査技師、理学療法士と比較して給与の上昇カーブが低いのが大きな特徴です。

理由としては人数の割りに看護師の職階(主任、師長など)が少なく昇級の機会に恵まれていないこと、出産・育児などで職場を離れてしまうと、復帰した後の給与がリセットされてしまうことなどが挙げられます。

看護師は主任クラスでも夜勤を求められる病院が多いため、40歳代で師長に到達していない場合、本人の医師の問題ではなく体力的に仕事を続けるのが困難となってきます。病棟に若い看護師が優先的に配置されるのはそれが主な理由です。

医療職の有効求人倍率は依然として高く、看護師はその最たる職です。そのためより良い労働環境や給与を求めて他の病院に転職をする看護師も増えており、自ずと経営基盤の強く有利な条件を提示している大型病院に人材が集まりやすくなります。

管理職を目指す以外にも、専門看護師や認定看護師の資格を取得しスペシャリストとして自分の価値を高めたいと考える看護師も増えていますが、有資格者に特別手当を着ける病院はまだまだ少なく、まずは適正な給与がもらえるようなシステムの是正が急がれます。

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